虫歯

虫歯を詳しく知りましょう!

虫歯は痛い?

まず、歯の治療といえば、皆さん最初に思い浮かべるのが虫歯ですね。

皆さん虫歯ってどういうものかご存知ですか?

「甘いものを食べると痛くなるやつでしょ?」

外れではありませんが、そう思っていると大変なことになります。

あなたが今、このホームページを読んでいるということは、きっと今まで虫歯になった経験がある、あるいは、虫歯の治療をした事があるのではないですか?

では質問です。

あなたはこれまで甘いものを食べて痛い思いをしたのは何回ありますか?

その経験の回数と、虫歯の治療をした歯の数は同じですか?

きっと多くの方が、虫歯の治療をした歯の数の方が多いはずです。

「それは、虫歯がひどくならないと痛くならからでしょ!わかってますよ。」

という声が聞こえてきそうですね。

実は「虫歯は痛くない!」

虫歯は気がつかないうちに大きくなっています。

皆さんも薄々感づいていたはずです。

痛くなるまで放置したらダメだってこと。

でも、虫歯治療は痛くて嫌だから見て見ぬ振りをしてる方が多いのです。

虫歯で歯が痛くなったら、それはもう末期です!

虫歯が神経まで達して炎症を起こしているのです。

皆さん「虫歯は痛くない!」ってことと、正面から向き合ってください。

虫歯は歯質が崩壊した状態

じゃあ虫歯はどういうものなのか?

「虫歯菌が出す酸によって、歯質がボロボロになってしまったもの」です。

虫歯ができるお口の中には虫歯菌(ミュータンス菌)がいます。

虫歯菌がいなければ虫歯はできません。

小さな子供に口移しをするなというのは、歯のない赤ちゃんには虫歯菌はいないのですが、親の口移しなどで虫歯菌に感染してしまうからです。

虫歯菌は、主に糖質をエサとして酸を作り出し、歯のカルシウムを溶かしてしまいます。

カルシウムの結晶でできている歯は、風化した古代遺跡のようにボロボロになってしまいます。

この結晶構造が崩れた部分を虫歯と言います。

どうして痛くないのか?

ここだけちょっと詳しく説明します。

歯がボロボロになってしまったのなら痛くなりそうなのに、どうして痛くないのか?

歯は、外側からエナメル質、象牙質、歯髄という構造になっていて、歯の痛みは歯髄と中にあるセンサーが感じ取っています。

しかし、エナメル質は非常に緊密な結晶構造で刺激を伝えません。

ですから、健康なエナメル質で覆われた歯は、痛みを感じることはありません。

ところが、その内側の象牙質には、象牙細管と呼ばれる管が、歯髄から歯の表面に向かって無数に走っています。

そして、その管の中に入っている水分が振動することによって、歯髄のセンサーが反応する仕組みになっています。

ちょうど、ストローを吹くようなイメージを持ってください。

ですから、象牙質の外側にエナメル質があると、ストローの口が塞がれたようなもので、刺激は伝わることはありません。

しかし、エナメル質に覆われていない場所(例えば歯の根元やエナメル質を削ったところ)は、象牙細管の入り口が開いた状態ですから、刺激が伝わりやすくなています。

では、虫歯の場合を考えてみましょう。

虫歯は歯質が崩壊した状態です。

象牙細管の入り口はどうかと考えると、崩壊した歯質で蓋をされた状態になっています。

象牙細管そのものが壊れてますから、ストローの口を子供がぐちゃぐちゃ噛んでしまったようのもので、正常に刺激を伝えることはありません。

ですから、虫歯は痛くないのです。

詰め物や被せ物がさらに刺激を遮断する

さらに、銀歯やセラミックが詰まっていたらどうなるか?

金属やセラミック、プラスティックといった人工物は刺激を遮断してしまいます。

ですから、虫歯治療をしている歯の方が、虫歯治療していない歯よりも、虫歯に気付きにくいと言えます。

多くは、神経が炎症を起こすギリギリまで無症状です。

虫歯の治し方

いかがでしょう。虫歯とはどういうものか解っていただけましたか?

では、虫歯はどのように治していくのかご説明します。

まず、崩壊した歯質は元には戻りません。

風化した古代遺跡が元のような頑丈な石に戻らないのと同じです。

しかも、崩壊した歯質の中、つまり虫歯の中は虫歯菌の格好の住みかとなっています。

残念ですが、虫歯菌を取り除くには、崩壊した歯質ごと削り取らなければなりません。

虫歯の治療でまず第一に重要なのは、虫歯を全部削り取ることです。

削り残してしまうと、そこで虫歯菌が増えて歯質の崩壊が始まってしまいます。

次に重要なことは、削った面を保護して、虫歯菌を寄せ付けないようにすることです。

ここまで完璧に行えば、虫歯の進行はストップします。

接着剤が大切

では、削った面を保護するのは何か?

それは接着剤です。

そしてその接着剤の耐久性が、虫歯菌からはを守るために最も重要な要素と言えます。

しかしながら、歯のおかれている環境は過酷です。

その人の体重くらいの力がかかり、0度から100度近く温度変化があり、酸からアルカリまで化学変化もある。

こんな過酷な環境が身の周りにありますか?

そういった中で生体である歯に対して、金属やセラミックなど接着させて5年や10年トラブルが起こらない接着剤ってこの世の中にあると思いますか?

だからこそ、接着剤をできる限り長持ちさせる工夫が必要なのです。

接着剤を大事にする

ではどうすればいいか?

できるだけ接着剤に負荷をかけないようにすればいいのです。

要は、できるだけ力をかけないようにすればいいのです。

もちろん、歯にはいつも力がかかりますので、比較して良いものを選ぶしかありません。

現在、虫歯を削った後に詰めるものの材料としては3種類しかありません。

金属、セラミック、セラミックを樹脂で固めたコンポジットレジン。

この中で接着面にもっとも衝撃の伝わりにくい材料はどれでしょう?

金属は、よく響きますから、衝撃はよく伝わります。さらに叩かれることによる変形もあり、熱による膨張収縮もあります。

接着剤にはもっとも負荷がかかる材料だと考えられます。

次にセラミック。これもよく響きます。

ただ、変形がない分金属よりはアドバンテージがあります。

さらに銀歯は接着面で虫歯が始まっても外からうかがい知ることはできませんが、セラミックは半透明なため黒く透けて見えたり、強い光で内部の様子を観察できるといった意味で優れています。

また、接着面に問題が生じると、セラミックは割れてくれます。

割れればトラブルに気づきますが、金属は割れることがないので内部が虫歯になって銀歯が外れるまで気づかないことが多いです。

最後のプラスティック。これは柔らかい分響きません。

衝撃を吸収してくれます。

強い力がかかれば、プラスティックが先に壊れます。

そして、セラミック同様半透明なので虫歯にも気づきやすいといったメリットがあります。

そして、セラミックや金属との大きな違いは、歯を削る量が少なく、その場で治せるという大きなメリットがあります。

歯ファースト

このように説明しても、皆さんの多くは耐久性について不安を抱かれています。

特に自由診療となると高額になるため詰めたものが壊れて欲しくないという心理が働くためか、「これで一生保ちますか?」とよく聞かれます。

人工物を大切にしたいのであれば、金属が一番安全ですと答えますが、大切にしてもらいたいのは歯の方です。

詰め物が壊れずに残って、歯が虫歯になってしまうよりも、詰め物が先に壊れて歯は無事だった方がいいと思いませんか?

流行りの言葉を借りて言えば、材料ファーストではなく歯ファーストで治療法を選択するべきです。

小さな虫歯にはダイレクトボンディング