私は、昨年暮れから18年ぶりに剣道を再開しました。きっかけは、子供を剣道教室に通わせ始めたことですが、それも剣道を通して子供に礼儀作法を教えたいという思いがあったからです。
私は武道というのは、日本の子供の教育にはとてもいいものではないかと考えています。日常の教育では、人接するときにこれと言ったルールがありません。しかし、武道においてはちゃんとした決まり事があります。
例えば、「礼をするときには相手の目をみながら約30度上半身を傾ける。」とか、「座る時は左足から立つ時は右足から。」など作法というものがあります。武道においては、これらができて初めて相手に「礼」を尽くしたといえます。
社会において、人と人との信頼関係を確立するのに、この「礼」というのはとても重要な要素になってきます。
今日、朝青龍が引退しました。原因は、喧嘩をしたかどうかではなく、騒動を起こしたことに対する責任を取るということだそうです。それに対して賛否両論あるようです。とくに母国モンゴルでは相撲協会の圧力だという意見が出ているようです。
相撲は国技です。日本の武道です。礼節が無くなれば武道でなくなります。当然相撲でもなくなります。
剣道では、1本決めた後にガッツポーズのような見苦しい態度を取れば1本は取り消されます。武道ではこれを「残心」といい、「残心」がなければ1本を決めたことにはなりません。
オリンピックを見ていて柔道の選手が1本を取った後ガッツポーズをしているのを良く見かけます。それを見て私は柔道はもう武道ではなくなったと感じています。
武道は、日本が世界に誇れるすばらしいものだと思います。ですから、我々は世界に対し、武道とはこういうものだ、相撲とはこういうものだ、礼のない武道などただの喧嘩だと声を大きくして言うべきだと思います。
退任した横審の委員と同じ言葉ですが、私はアスリートとしての朝青龍はとても好きでした。しかし、武道を学ぶものとして朝青龍の言動は非常に不愉快なものばかりでした。彼は酔って人を傷つけたばかりでなく、日本人の大切なものを傷つけたのです。残念でなりませんが、これで良かったと思います。
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