今日は6月4日、そう虫歯の日。これから1週間は歯の衛生週間です。みなさん、歯を磨きましょう!
私は、1年前までに総合病院に勤めておりました。当然、通常の歯科医院に比べ様々な疾患を抱えハイリスクな患者さんをたくさん見てきたのですが、7年近く勤めた感想として、「お口の健康と体の健康は比例している。」つまり、お口の中にいろいろと問題を抱えている人は、体にもいろいろと問題を抱えているように思いました。
以前、厚生労働省の統計で歯科疾患と医療費との関係を調べた調査報告で、「歯をたくさん失っている人程、全身疾患にかかる医療費が高額である。」というものがあったように記憶しています。
実際、お口の健康状態がいい人が、病気で入院してきても比較的早く退院して行ったように思いますし、なかなか退院できないような方のお口の中は、悲惨な状態が多かったように思います。
ついこの前も、救急外来で働いている看護士さんとお話ししたのですが、「これまで全身状態から原因の分からない重篤な症状の患者さんに何度も出くわしているけれども、よく調べてみると歯に問題があることがよくあった。」と話されていました。
重篤な症状を引き起こすような歯科疾患は、歯周病や根尖病巣といわれる歯の根に細菌が付着し繁殖している疾患です。これらは、「沈黙の病気」と言われ、自覚症状がほとんどありません。
こうした病気は、お口の中を見ただけでは診断することが難しく、レントゲン写真を撮って検査する必要があります。ですから皆さん、歯の衛生週間をきっかけに、是非歯科検診を受けてください。虫歯で命は落としたくないものです。