大学を卒業して医局に入局し、研究室の自分の机の上に最初に載ったパソコンがMacでした。NECPC98が全盛で、Windows3.1を使っている人はほんの一握りといった時代に、Macは既に別次元の斬新なパソコンでした。
しかし、1ヶ月もしないうちに「Sad Mac」↑ が出現しドック入りしてしまいました。ドックから帰ってきても、気まぐれなMacは文章が完成しかかったところでフリーズしてしまったり、プリンターと繋がらなかったりしてなかなか期待に応えてくれませんでした。
それでも、フォントの美しさやユーザーフレンドリーなインターフェイスはとても魅力的なものでした。
とはいえ、とても高価なパソコンで、私の研究用途には不向きなパソコンだったため、それ以来Macを手にすることはありませんでした。
転機が訪れたのは開業準備を始めた3年前。オフィスのパンフレットや見積書などすべて自分で製作しようと思った時に、Windowsでは思い通りのものが出来ないことが分っていましたので、16年使い続けてきたWindowsに別れを告げMacに移行しました。
それ以来我が家はAppleの製品が増えていきました。自宅とオフィスには合計3台のMac、通勤にはiPod(今は危ないので使っていませんが)、自宅の音楽はApple TV、患者さんへの症例の説明にはiPad、iPhoneは5が出たら買おうかと思っていました。
よくよく考えてみれば、自分の生活のかなりの部分がAppleの製品で支えられています。しかも、どの製品もSteve Jobsのアイデアだというではありませんか。
訃報を聞き、もうAppleからわくわくするような製品が出てこなくなるのではないかという失望感とともに、改めてSteve Jobsの偉大さに驚愕しました。
昨日、家に帰ってから小学生の息子にStebe Jobsとはどんな人だったかを話して聞かせたところ、今日「お父さんが話してくれた人が学校で話題になってたよ」と教えてくれました。家内は、「小学生が話題にする程の人だったのね。」と驚いていた様子です。
天才が去り、一つの時代が終わってしまったのかもしれません。今は残念な気持ちでいっぱいです。