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症例集

歯ぐきの形を奇麗にする

審美歯科というと、セラミックの色や形ばかりが注目されますが、実はこれは歯科技工士の仕事。歯科医師の腕が多少悪くても、歯科技工士の腕が良ければそれをカバーしてもらえます。

ところが、歯ぐきの整形となると、すべて歯科医師の仕事になります。そして、これが非常に難しい。歯ぐきはとてもデリケートなため、一寸でもミスをすれば取り返しのつかない事になってしまいます。

では一つ目の症例をご覧ください。


初診時の写真です。4本のブリッジになっていますが、左右非対称で色も形も調和していません。写真向かって中央右とその右隣がダミーの歯で、根がありません。通常歯を抜くと歯ぐきが痩せてしまうため、このように長い歯になってしまいます。

 
歯を抜いてしまったところの歯ぐきが痩せてしまっていたため、上顎から歯肉を切り取り移植しました。そして、歯ぐきの形を整えたところです。

さらっと流していますが、実はここまでが最も大変なところです。何しろ、移植後の歯ぐきが安定するのに半年程かかります。つまり、治療を始めてからここまで半年以上経過しています。

 

完成写真です。どうですか?歯を抜いているのに、まるで歯の根があるように見えますよね。

では、次の症例です。実はこちらの方が難易度が高いのです。


これも1本欠損の3本ブリッジです。写真中央右の歯がダミーです。

写真向かって右上の歯ぐきの隙間をご覧ください。歯の根の周りの歯ぐきが黒ずんでいますよね。難易度が高い理由はここにあります。状態の悪い歯の根の周りには歯ぐきを奇麗に再生できません。そのため、歯の根の治療からしっかり行わなければなりません。

そして、隙間のところの歯ぐきのボリュームが少ないので、歯肉移植を行いました。

 

100点満点には程遠いのですが、なんとか初診時より奇麗な状態に改善する事ができました。

二つの症例とも約半年近くかけて治しています。どちらも、決して簡単な症例ではありません。どちらも歯肉移植を行わなければこのような仕上がりまで持って行けないのです。

我々歯科医師にしてみれば、「歯肉移植をしましょう。」の一言ですが、患者さんにとっては、「歯肉移植?!?!?!」と安易に受け止める事の出来ない治療だと思います。

自然で健康的な歯ぐきを得る為には、清水の舞台から飛び降りるような決断も時には必要になります。(もっと歯肉移植と言ってもそれほど痛みを伴うものではありませんが。)
美を得るのも楽な事ではありません。

前歯の色や形が不揃いでお悩みの方は、ご遠慮なくご相談ください。

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平野 恭吉平野 恭吉

平野 恭吉

ヒラノデンタルオフィス 世田谷区用賀4−12−4

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