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深いポケットがなくなった

エムドゲインを使った再生療法


以前は、歯周病で骨がやせてしまったら、元に戻すことは不可能でした。しかし、再生療法の進歩によりある程度骨の再生を期待できるようになりました。そんな症例をご紹介します。

一目瞭然の再生

患者さんは50代の男性で、歯茎から血が出るとか、歯が浮くような感じがするといった歯周病の症状で来院されました。全体的には中等度の歯周病で、場所によっては非常に深い骨の欠損が認められました。
通例にのっとり、ブラッシング指導や歯石の除去などの歯周病の基本治療を行った後、再評価したところいくつかの部位で「エムドゲイン」と呼ばれる薬を使った再生療法の適応症であると判断しました。これは、骨のないところの歯肉を切開し、歯の根をきれいに清掃した後、「エムドゲイン」を塗布して閉じるといった簡単な手術です。個人差はありますが、腫れや痛みはほとんどありません。(ここではエムドゲインといった薬剤を使っていますが、今ではリグロスと言う薬剤に替わっています。2022.01.05.)


右下の第一大臼歯:画面向かって左側の根の周囲の骨が無くなっています。


「エムドゲイン」の処置後2年経過しています。骨が再生しているのがよくわかります。

エムドゲイン(リグロス)による再生療法

では、レントゲン写真をご覧ください。上側が初診時のものです。右下の第一大臼歯の奥の骨が蟻地獄のように無くなっているのがお分かり頂けますね。このような骨の欠損を垂直的骨欠損とよび、潮が引くように骨が無くなっていくのを水平的骨欠損と呼んでいます。再生療法が適用できるのは今のところ垂直的骨欠損だけです。下側が術後2年程経過したものです。骨が再生しているのがはっきりと分かりますね。ここまで、はっきりと再生を確認できる症例はまれですが、条件が整えば歯周病も治らない病気ではありません。
エムドゲインによる再生療法は保険適用外の治療です。 費用 ¥55,000(税込)
※初期治療は保険適用です。

現在は「エムドゲイン」に代わり「リグロス」という薬剤を使っています。基本的に自由診療(¥55,000)ですが、一部保険適用となる場合があります。

平野 恭吉平野 恭吉

平野 恭吉

ヒラノデンタルオフィス 世田谷区用賀4−12−4

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