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症例集

事故で前歯がめり込んでしまった

●想像したくありませんが、明日は我が身かも
交通事故で前歯を折ってしまうなんて、想像もしたくないですね。でも、いつあなたの身の上に起こるとも限りません。
●事故で歯が抜けても適切な処置をすれば治ります

20代の女性が自転車で転倒し、ハンドルで前歯打ってしまい、写真のように内側にめり込んでしまいました。最初彼女は、こちらから声をかけられないくらい、絶望的な顔をしていました。
●根が折れていなければ戻ります

レントゲンで確認したところ、幸い歯の根は折れていませんでした。まずは、痛みを取るために麻酔をします。それか、慎重に歯を元あった位置に戻します。次に、骨折の時と同じように固定をします。写真をご覧ください。歯と歯の間に透明なプラスティックで固定してあるのがお判り頂けると思います。
●事故で歯が抜けても適切な処置をすれば治ります

事故から2ヶ月後の写真です。プラスティックの固定も外しました。歯肉もきれいに戻っていますね。レントゲン写真を見てもとてもきれいに治っています。不思議なことに、このかたの場合歯の神経も回復していました。(普通は、神経がだめになってしまいなすので、後から根の治療をします。)もちろん彼女の顔は、元のような笑顔を取り戻しました(元の笑顔は見たことありませんでしたが)。
さて、歯が万一抜けてしまった時にどうするのが一番いいのか説明します。もし、あなたやあなたのご家族や友人たちが事故にあってしまった時、慌てずに次のことを守ってください。
①抜けた歯が口の中にあるのなら、そのまま口の中に入れた状態でできるだけ早く信頼できる歯科医院に駆け込んでください。
②抜けた歯が口から飛び出して汚れてしまった場合、軽く水道水で洗って口の中に戻してください。力を入れずにもとの位置に戻せるのならそれがベストですが、だめなら口に含んでおくだけでも大丈夫です。それで歯科医院に駆け込みましょう。
③口に含むことができないような小さなお子さんの場合、お母さんの口の中か、牛乳に入れて歯科医院に駆け込みましょう。
ポイントは、歯の根の周りに付いている歯根膜と呼ばれる細胞を保存させることです。そのためには体の中と同じ条件にすることが一番です。元あった位置に戻したり、口の中に入れたりするのは、そのためです。牛乳も比較的条件が似ていますので、代わりになるという理屈です。乾燥させたり、水道水に浸けておりたりすると歯根膜が死んでしまいます。

平野 恭吉平野 恭吉

ヒラノデンタルオフィス 世田谷区用賀4−12−4

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