本当にブリッジで大丈夫?

左は2011年、右は本日2015年のレントゲンです。
右下のブリッジが壊れてきました。

 
犬歯の隣の歯は骨のレベルまで影ができていて、かなり深くまで虫歯が進行していることがわかります。

 

 
残念ながらここまで歯がなくなってしまうと修復不可能で、抜くしかありません。

 
ブリッジ本体はご覧のように全く問題はありません。土台となる歯に問題が生じた症例です。

さて、本題はここからです。

このブリッジ、壊れることは2011年以前から予想していました。もちろん患者さんにも、説明していました。

ブリッジは残っている歯を犠牲にして抜けた歯を補うものです。このケースのように上の歯が全て残っていて、下は2本も連続して欠損してれば、残存歯に相当な力がかかってくることは容易に想像できます。

欠損部を補う方法としては、ブリッジ、入れ歯、インプラントがありますが、残存歯の負担を軽減させるとができるのは、唯一インプラントだけです。

ですから、このケースでは欠損部分のダミーの歯を切断して、インプラント2本入れることをお勧めしました。そうすれば、ブリッジの土台となっている歯の負担は通常の負担に軽減され、長持ちします。

これらのことは、患者さんに全てお話ししていました。

今回久しぶりの来院となった患者さんは「以前から先生に危ないと指摘されていた歯が脱離してきました。」とおっしゃていました。そう、患者さんもそのことはよく理解されていたようです。

最初にお話しした時点で、すぐやり直しをしておけば、インプラント2本だけで済んだのですが、こうなってしまうと1本抜歯して、インプラント3本とセラミック1本のやり直しが必要になります。

初めからやり直しておけば、インプラント2本分で約80万円ほどで済んだのですが、こうなってしまうとインプラント3本+セラミック1本で約130万円となり、その差約50万円も余計にかかってしまいます。おまけに歯も1本失ってしまいます。

そこで、患者さんに「あの時やり直しておけばよかったですね。」とお話ししたところ、「いいんですよ。こうなることは分かっていたけれど、あのときはそんな気持ちになれなかったんですよ。」というお答えが返ってきました。

私も、「そうなら仕方ないですね。」とお答えしました。

そう、患者さんは納得していらしたというところが大切なことなんです。

私はインプラントを強要するつもりは全くありません。できればインプラントなど入れずに済めばそれでいいと思っています。

しかし、インプラントを入れなければこのような結末を迎えることは経験で分かっています。それを患者さんに伝えることなくトラブルが生じた場合、私と患者さんとの信頼関係は崩れます。

今回患者さんから、「壊れたら先生のところに来ればなんとかしてもらえると思ってましたから。」とおっしゃっていただき、ブリッジは壊れてしまったけれど信頼関係は壊れていなかったことを感じ、ホッとしました。

レントゲンに写っている3本のインプラントは8年前に入れたものです。今でも全くなんの問題もなく機能しています。そうした実績もあるからこそ、患者さんも次もインプラントを希望されています。

それにしても、ちょっともったいなかったですね。

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