症例集

上あごの歯の移植

今回は上顎(上あご)の歯の移植をご紹介します。

上顎の歯の移植も下顎同様、歯のサイズが難易度を左右しますが、上顎の歯の根は三脚のように開いている事が多く、根を支える骨も薄くなっている為、移植する歯の根が歯を抜いた部分の骨の穴と合わない事が多く、移植できる症例は限られます。

今回の症例は根の形も似通っていて、骨も十分な厚みがある為移植が可能と判断しました。

上の左から2番目の歯の根の周囲が黒ずんでいるのがお分かりですか?そして、白い針みたいなものが根から突き出ていますね。一度は根の治療を試みましたが、経過が思わしくなく抜歯することにしました。ちなみに3番目の歯の周囲も黒ずんでいますが、こちらは根の治療をして症状が治っています。

移植直後の写真です。根が骨にぴったり収まっていますね。こうのようなケースは、比較的早く安定してくれます。お隣の歯は、根の治療をして黒い影が小さくなってきています。

数ヶ月でこのように、元々あったかのような状態になりました。ちなみにお隣の歯はまだ黒い影がくすぶっています。

上顎の歯の移植もできる事はできますが、CTなどで十分な診査をして、歯の根のサイズが合うかどうか見極める必要があります。正直なところ、下顎に比べて適応できる症例は少ないです。

平野 恭吉平野 恭吉

平野 恭吉

ヒラノデンタルオフィス 世田谷区用賀4−12−4

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