当院では、自己血から取り出した成長因子を用いた、再生医療を積極的に行っています。
最近、成長因子を有名にしたニュースがありました。2010年のウィンブルドンで優勝したナダル選手が、故障した両膝の治療にPRGFを使って奇跡の復活を遂げたというニュースが流れました。靭帯の修復にはとても時間がかかることが知られていますが、PRGFを用いることによって、短期間で治療することが可能となったのです。ちなみにPRGFを開発したBTIという会社はスペインで、ナダル選手もスペイン出身です。その他にも、ブラジルサッカーのロナウドやご存知タイガーウッズも同様の治療を受けているそうです。
この成長因子、どんな傷でも治りを早くする働きがあります。上で述べたような、靭帯の損傷はもちろんのこと、皮膚の再生や、骨の再生のスピードを速くする働きがあります。
歯科の領域では、インプラントに必要な骨の再生を促したり、歯周病で失った歯周靭帯の再生を促したりといったところで応用されています。
当院でも、骨造成(骨移植)にはもちろんのこと、抜歯した穴に入れて骨の再生を早めたり、歯周病の再生療法に応用したり、嚢胞(のうほう)摘出後の骨再生に用いています。かれこれ3年近くやっているため、症例数も200以上になりましたが、とても効果のあるものであるとの感触を得ています。特に、抜歯後の骨再生については、7割近くの患者さんがこのPRGFを選択されています。
現在普及している再生療法は、動物タンパクや化学合成物を用いているため、安全性においては絶対ということはなく、敬遠される患者さんもいらっしゃいます。それに比べ、PRGFは自己血を遠心分離機にかけて取り出しているため、安全性にも全く問題ないため、患者さんにも自信を持ってお勧めしています。
PRGFについて、関心のある方はお気軽のご相談ください。