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歯のトラブルと病気との関係

夏のような陽気になってきましたが、皆様の体調はいかがでしょう?

さて、今日はある患者さんの症例をご紹介します。

この患者さん、下の奥歯に適合の悪い金歯が入っていて度々歯ぐきの炎症を起こしていたそうなのですが、酷い痛みなどはなく長年そのままにしていたそうです。

拝見したところ、元の歯よりも大きな金歯が隣同士2本繋がっていて、その下に汚れが溜まっていました。さっそく金歯を外して歯石などの汚れを奇麗に取り除いてセラミックを被せ治し、清掃しやすいように改善しました。

それから1ヶ月程経過して、今日その患者さんから治した歯についてコメントを頂きました。

私は知らなかったのですが、その患者さんは数日おきに蕁麻疹のような原因不明のアレルギー反応が起こっていて、その度に抗アレルギー剤を服用して蕁麻疹を抑えていたそうです。

ところが、金歯を外してセラミックに入れ直した1週間後からアレルギー反応がピタリと止まったそうです。蕁麻疹の原因はどうやら適合の悪い金歯だったのではないかということです。

実はこの患者さん、皮膚科の先生なのです。しかも私よりも大先輩。ご自分で蕁麻疹の原因をくまなく検査されたそうですが、どこにも異常は見つけられなかったそうで、歯を治したとたん蕁麻疹が治ったことで、これが原因だと思われたそうです。ですからかなり信憑性の高いご意見なのです。

虫歯や歯周病などの歯の病気は、他の病気に比べて軽く見られがちです。歯周病が糖尿病や高血圧、早産や肺炎、心内膜炎や脳梗塞などの循環器の疾患の原因になっていることをご存知の方は少ないのではないかと思います。

その皮膚科の先生も、これまで皮膚科を訪れる患者さんで原因のわからない症例ではよく歯の治療はしているかどうか問診されていたそうですが、こと自分の話になると「歯」のことをすっかり忘れて蕁麻疹の原因を探されていたそうです。

虫歯を侮ると、とんでもないことになるかもしれません。皆さんお気をつけ下さい。

余談ですが、当院ではいろんな科のお医者さんが患者さんとしてたくさんいらしています。
内科、皮膚科、耳鼻科、小児科、精神科、放射線科・・・。
でも、不思議なことに外科系の先生が非常に少ないのです。

これは私の感想ですが、内科系の先生は虫歯はいっぱいありますが結構気を使って治療をされていますが、外科系の先生は虫歯がたくさんあるにもかかわらず放置する傾向にあります。何人か友人の歯医者に聞いたのですがみんな同じ感想を持っているようです。

お医者さんは忙しくて自分の虫歯を治す時間もないんですね。
そういう私も、虫歯こそありませんが、歯のクリーニングを久しぶりにしてもらったら、だいぶ汚れていたようです。

みなさん、歯は命!大切にしましょう。

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平野 恭吉平野 恭吉

平野 恭吉

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