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口腔癌

今日は癌のお話。
口腔癌てご存知ですか? 舌ガンや歯肉ガンなど発生する部位によっていろいろありますが、お口の中に出来る癌を総称して口腔癌と呼んでいます。

口腔癌は歯科治療で見つかる事が多く、がん予防には定期的な歯科検診が有効だと言えます。

しかし、今回のケースは非常に残念な症例といえます。

この患者さんは数年前から治療に通われていました。初診時より奥歯に炎症が認められ抜歯すべき歯であったのですが、痛くもないし困っていないから抜きたくないということでずっと抜歯を拒否されてきました。

下の写真は、昨年抜歯の必要性を説明する為に撮った口腔内写真です。歯の根が露出して周囲に炎症が認められますね。この時も、抜歯をお勧めしました。

そして、先日「前から抜かなければいけないと言われてた歯がグラグラして違和感があるから、抜いて欲しい。」とご連絡があり来院されました。そして、お口の中を見たら、ご覧の有様でした。
 

一見して、ほぼ間違いなく癌であることが判りましたので、直ぐに大学病院へご紹介させて頂きました。結果は、やはり癌。それもかなり進行しており、相当辛い治療になるであろうと主治医から連絡をもらいました。

口腔癌の発症数はあるデータでは全国で年間7千人前後あるそうですが、全国の歯科医院数は約6万8千、そうすると1医院で10年に一人見つかる計算になるのですが、私は10年で4人見つけていますので、実際にはもっと多いのではないかと感じています。

さらに、歯の治療が必要な人の2割しか歯科医院に通っていないと言われていますので、それを考慮に入れるともっと多くの人が罹患していると考えられます。

進行した口腔癌の治療は非常に辛いもので、早期発見が何よりだと思います。みなさんも是非、定期的な歯科検診を受けて頂く事を強くお勧めします。

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平野 恭吉平野 恭吉

平野 恭吉

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