やっと秋が来たかと思えば、もう年賀状の予約やら忘年会のご案内やらが舞い込んできました。我が家では、年末年始の計画を立てました。
最後の2日のみスキー。残りは自宅。非常にシンプルです。
さて、前回は虫歯の再発を防ぐには耐久性のある接着剤を用いて、さらに接着剤にかかる負荷を出来るだけ小さくする事が必要だとご説明しました。
では、具体的にどのようにすればよいのでしょう?
まず、金属とセラミックとプラスティックで最もよく接着剤が付くものを考えましょう。現在使われている接着剤の中で最も接着力があるのはプラスティック系の接着剤です。プラスティック系の接着剤に最もよく付くのは、当然プラスティックですね。
さらに、金属とセラミックとプラスティックのなかで負荷がかかった時に、接着面に到達する負荷が最も少ないのはどれだと思いますか?まず、金属は歪みます。ひずみにより接着面は破壊されます。プラスティックは途中で変形し、最深部まで力が届きにくい性質があります。
試しにそれぞれの素材で出来たコップを叩いてみてください。一番響きの悪いもの、つまり音が出ないものはプラスティックですね。
負荷がかかっても、プラスティックの場合は力を吸収して、分散してしまうために、接着面に負荷がかかりにくいと言えます。
つまり、プラスティックは接着剤との接着力が最も強く、接着面に力が届きにくい為に、削った歯の表面が最も保護される組み合わせであると言えます。
ここで、プラスティックは強度がないから割れやすいじゃないか!という声が聞こえてきそうですね。
確かに、金属やセラミックはプラスティックに比べて耐久性では優れています。でも金属やセラミックは壊れず残っていて、接着剤だけ壊れていたらどうなるでしょう?
壊れた接着剤の隙間に虫歯菌が入り込み、知らぬ間に虫歯が広がります。それでも金属やセラミックが一部でも付いていれば外れない為、虫歯が起こっていることに気づきません。
金属が自然に外れた時にはかなり大きな虫歯ができていて、もう一度歯を削って詰め直す事になってしまいます。そんなことを何回も繰り返していれば歯は無くなってしまいます。
これがプラスティックの場合、歯よりも先にプラスティックが割れてくれるので、トラブルにすぐ気付き、またプラスティックを詰め直してあげれば元に戻ります。歯質はほとんど失われません。
つまり、人工物である詰め物を大切にするあまり、肝心の歯を失ってしまっては元も子もないないのです。
いかがでしょう?それでもまだ、セラミックが長持ちするとか、金属の方が割れないとか考えて、それらを選びますか?大切なのは、歯を守るのに適した材料は何かを考えて選ぶ事です。