今日、検診にいらした患者さんから、虫歯の母子感染についてご質問がありました。
虫歯や歯周病は、感染症です。唾液を介して感染するいわゆる経口感染です。裏を返せば、経口感染を防ぐようにすれば、虫歯にならないということです。
ただ、実際問題としてこれは非常に難しいことです。お子様をお持ちの方はよくお分かり頂けると思うのですが、不可能に近いんじゃないでしょうか?
しかし、ここで落胆しないでください。幸いなことに、虫歯の発症は多因子です。つまり、虫歯菌がいるだけでは虫歯にはなりません。
虫歯になる因子として3つ上げられます。1.虫歯菌の数 2.歯を守る力 3.食事の習慣
この3つが重なると虫歯になります。
1.虫歯菌の数 毎食後の歯磨きで減らせますね。
2.歯を守る力 フッ素を使用して抵抗力を強めます。また、唾液には免疫力があり、細菌をやっつけてくれます。そのため、口呼吸などをしてお口が渇きやすい方は虫歯になり易いので要注意です。
3.食事の習慣 だらだらと食事をとるのはよくありません。虫歯菌に絶えず栄養を与えてしまうことになります。
これらを、トータルに評価したのが虫歯のリスク判定です。お子様に染してしまうのではないかと心配なお母様や、虫歯が心配なお子様は一度受けてみてはいかがでしょう。